緑の君~白い影~Ⅱ
「いや!離して!」
赤い翼の妖しの牙が見えた。
「スーリア!僕の力を!」
食べられる!
数珠が光…。白と金がさゆりを包む。
目の前には白い大蛇が…。
「えっ?」
特撮を見ているようだった。
白い蛇が尻尾を鞭のように振るう。
赤い翼の妖しが正体を表す。赤い翼の大鳥。
「ギャア!」
叫んだ瞬間に蛇に鋭いくちばしを刺していく。
羽根の刃がさゆりに落ちてくる。
白蛇が守るようにさゆりの盾になる。
白い身体に傷が増えていく。
「!」
どうしていつも私は…。何もできないの?
段々と白い身体に力が抜けていくのを感じた。
止めとばかりに黄金の瞳に向かって鋭い爪が狙う。
「止めて!緑の君!」
ザシュ!
赤い雫が落ちてくる。
力尽きた蛇が横たわる。
「ギャア!」
どさりと何かが落ちてくる。
瞳を見開いた赤い翼の妖しだった。
「さゆりには触れさせない…。」
すとん…。と天使が降りてきた。
長い髪がキラキラと煌めいている。
爪についた血を振り払い駆け寄ってきた。
「さゆり…。」
不安な瞳…。
「大丈夫だよ…。助けてくれて…。ありがとう。」
「俺こそ…。その…。」
近づこうとして思わず倒れてそうになる。
それをいつの間にか支えられていた。
「またさゆりを…。」
あぁ…。やっぱり気にしてたんだね。
「私が…。望んでしたんだよ。それに…。」
突然白蛇が消えてしまった。
変わりに横たわる白い影…。あれは…。
「レン君?!」
「レンは白蛇の一族だよ…。」
側に寄る。
うっすらと目を開ければ「スーリア…。」
ゆっくりと頬に手を伸ばされ、
「よかった…。」
最初は酷い人かと思ったけど…。
「庇ってくれて…。ありがとう。」
頬に手を伸ばされ、
「泣かないで巫女…。君が泣くと僕も悲しい。」
「ごめんね…。いっぱい傷ついて。」
数珠を強く握りしめた。ひとつだけ金の筋が入った。
赤い翼の妖しの牙が見えた。
「スーリア!僕の力を!」
食べられる!
数珠が光…。白と金がさゆりを包む。
目の前には白い大蛇が…。
「えっ?」
特撮を見ているようだった。
白い蛇が尻尾を鞭のように振るう。
赤い翼の妖しが正体を表す。赤い翼の大鳥。
「ギャア!」
叫んだ瞬間に蛇に鋭いくちばしを刺していく。
羽根の刃がさゆりに落ちてくる。
白蛇が守るようにさゆりの盾になる。
白い身体に傷が増えていく。
「!」
どうしていつも私は…。何もできないの?
段々と白い身体に力が抜けていくのを感じた。
止めとばかりに黄金の瞳に向かって鋭い爪が狙う。
「止めて!緑の君!」
ザシュ!
赤い雫が落ちてくる。
力尽きた蛇が横たわる。
「ギャア!」
どさりと何かが落ちてくる。
瞳を見開いた赤い翼の妖しだった。
「さゆりには触れさせない…。」
すとん…。と天使が降りてきた。
長い髪がキラキラと煌めいている。
爪についた血を振り払い駆け寄ってきた。
「さゆり…。」
不安な瞳…。
「大丈夫だよ…。助けてくれて…。ありがとう。」
「俺こそ…。その…。」
近づこうとして思わず倒れてそうになる。
それをいつの間にか支えられていた。
「またさゆりを…。」
あぁ…。やっぱり気にしてたんだね。
「私が…。望んでしたんだよ。それに…。」
突然白蛇が消えてしまった。
変わりに横たわる白い影…。あれは…。
「レン君?!」
「レンは白蛇の一族だよ…。」
側に寄る。
うっすらと目を開ければ「スーリア…。」
ゆっくりと頬に手を伸ばされ、
「よかった…。」
最初は酷い人かと思ったけど…。
「庇ってくれて…。ありがとう。」
頬に手を伸ばされ、
「泣かないで巫女…。君が泣くと僕も悲しい。」
「ごめんね…。いっぱい傷ついて。」
数珠を強く握りしめた。ひとつだけ金の筋が入った。