*魔界の王様と…*

知らない間に目の前にいるルキア

ひっ!ちょっとダクトっ…!
なんか来たって!やだやだっ


「ダっ…ダクトっ助けてよぉ!」


「いえ…美咲様…。クスクス…」


なに…肩震えてますよ、執事さん。


「お前…なかなか度胸あんじゃねーか」


「俺が置いといてやるって言ってんだ。素直に聞いてろ」

チュッ

なに?なんか唇にあたった…?


「…はっ」


ちゅっ…ちゅーーうっ!?


「なんてことを!!私のファーストキッスがぁ!」


「うるさい。黙れブス」


うっ…うう…神様ぁ…
なぜ私がこんなひどい目に合わなきゃいけないのですか…



黒いモヤモヤを消して、私から離れていく魔界の王子。


「たかがキスでうるさい女だ」


たかがってなによ、と頬を膨らませる私を横目で見ながら鼻で笑っているルキヤにダクトが話しかけた。


「お仕事はもう終わられたのですか?」


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