とある真夏の物語【完】


―――



『まぁまぁ、真夏ちゃんも千夏ちゃんもよう来たね!真夏ちゃんなんかすっかりキレイになっちゃって…さすが美夏の娘ね〜!』




車が出発してから一時間弱…私たちは、おばちゃんの家に到着していた。




『いや〜ね〜、春美姉さんには負けるわよ!』




そう言って、あはは、と楽しそうに笑う母は、久しぶりに実のお姉さんに会えて嬉しそうに見えた。





そう、私たちが今、来ているのは、お母さんの2つ上のお姉ちゃん春美さんの家。



ちなみに、お母さんは、四人姉妹の二番目で、お母さんの1つ下には、秋子おばさん、4つ下には、冬菜おばさんがいる。





『わぁ、真夏ちゃん!久しぶりやね〜春美姉さんの言うとおり、本当に美夏姉さんに似てきたわね』



玄関からひょこっと顔を出した秋子おばさんが驚いたように目を丸くさせた。





その横からは、ニコニコと楽しそうな笑みを浮かべた冬菜おばさんもいる。




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