とある真夏の物語【完】


『…ここは…もしかして…』






その時、私は思い出した。




そうだ…ここ…あの時…リュウと会った洞窟だ。





ってことは…





『…道…わかるかもしれない』






私は頷いて立ち上がった。



ありがたいことに、ヨウは私が逃げるなんて思っていなかったのか、私は縛られているわけではない…好都合だ。





『リュウ…シュカさん…今、帰るから!』







そう呟くと、私は、走り始めていた。




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