とある真夏の物語【完】
そう呟くと、私はふーっと息をはきながら立ち上がった。
どうやら穴は洞窟のようになっていて先には、進めるみたい。
…どこかに出ますように。
私はそう願いながら足を踏み出した。
『…お腹すいたな…』
洞窟内をとりあえず、真っ直ぐ進んでいた私。
でも、いくら歩いても一向に出口は見当たらず、途方にくれていた。
『…なんで…出口に着かないわけ…』
あぁ〜、さっき、陽子おばさんが出してくれたお菓子全部食べとけば良かった…
私は、空っぽのお腹をさすりながらそんなことを考える。