とある真夏の物語【完】
ちょ、ちょと待って…ここが風の国ってとこだとしたら…ここって…違う世界ってことになるんじゃ…
いや、待て…これは、夢よ!うん、絶対そう、私があんまり祥ちゃんのことばかり考えてるから見てしまったのね…
そんな感じで1人で悶々と考えていると…。
『で、君は、本当にどこから来たの?』
『い、いや…あの…その……じ、実は、森の中を歩いていたら穴に落ちてしまって…気が付いたらこの洞窟に…』
『…森の中の穴?』
『は、はい…』
私は俯きながらそう答える。