とある真夏の物語【完】


私の言葉に機嫌が悪くなったのか…少しムッとしたリュウの声が隣から聞こえてくる。





『あはは、ゴメン、ゴメン。そういう意味で言ったんじゃないからさ』





『…はぁ…ま…いいけどさ……おっ、もうすぐ着くぜ!』





前方を指差すリュウの指し示す方向からはかすかに光が見えた。





『やっと、外に出られる!』





私は、嬉しさのあまり駆け出していた。




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