とある真夏の物語【完】
『よし、じゃあ、まず、なんか食べるか?そろそろ昼の時間だし』
…そういえば、私、何も食べてなかった…どうりでお腹がすくわけよね…
リュウの提案にコクリと頷きながら私は、そんなことを考えていた。
『シュカ、昼食の用意を頼む』
『かしこまりました、リュウ様』
いつの間に部屋に入ったのだろうか?
シュカさんが、リュウに恭しくお辞儀をしている姿が目に入った。
『そうだ、真夏の部屋を用意しなきゃだな…シュカ、開いている部屋を案内してやってくれ…オレは、少し休む、昼食ができたら呼んでくれ』
『かしこまりました、真夏さま、こちらです』
シュカさんは、リュウにお辞儀をした後、私の方を見て、にっこりとほほ笑みながらそう言った。
『は、はい!』
私は、シュカさんの後を着いていった。