とある真夏の物語【完】
*もう一人の王子
*もう一人の王子
『…シュカさんは、何を言い掛けたんだろう…』
部屋の中に入った私は、ベッドの上に座り込みながらそんなことを考えていた。
シュカさんのあの辛そうな顔を思い出すだけで…胸が痛む。
それに…今は、私自身…元の世界に帰る方法だって考えなきゃいけない。
…悩みは尽きそうになかった。
『…どうすればいいの…』
私は、深いため息をつきながら枕に顔を埋めながら呟いた。
『……祥ちゃん…どこにいるの…?…私はどうすればいい…?』
祥ちゃん…会いたいよ