とある真夏の物語【完】
『何?オレと噂されるのはイヤ?』
リュウは、余裕な表情でニヤリと笑う。
『い、いやとかいやじゃない!とかじゃないでしょ!』
そんなリュウの態度にいちいちイライラする私。
なんだっていうのよ!
そんな私の怒りを知ってか知らずか…リュウは、さっきまでの意地悪そうな顔から一変、真面目な表情で私を見つめていた。
ドキッ
不覚にもそんなリュウの態度に私の胸は、高鳴りはじめる。
『真夏…』
ドクン、ドクン
『へ…?ちょっ…』
気付いたときには、壁ぎわまで追い詰められている私……。
な、何事!?