とある真夏の物語【完】
『ちょっ…どうしたのさ…』
慌ててリュウの肩をおすが、びくともしない。
『真夏…オレ…』
そう言って、リュウは、顔を近付けてくる。
ドキン、ドキン
う、嘘でしょ〜!
胸の高鳴りが最高潮になり、思わず、ギュッと目をつぶってしまった。
『ぷっ……クスクス』
ん?
突然、リュウが笑い声をあげる。
『ば〜か!冗談だっつ〜の!いいか!真夏、お前がオレの城に住むなら、お前は、オレの特別って思わせていたほうが都合がいい、ってことで…これからは、仮で恋人同士だから、そこんとこよろしく』
はい〜!?