とある真夏の物語【完】
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私がこの世界に来て、もうすぐ、1週間がすぎようとしていた。
こっちでの生活にも大分慣れ、何げに充実している。
ただ……なぜか、こっちに来てからというもの…今朝のように…声を聞くことがある…夢なのだろうか?
私は、深いため息を漏らした。
…祥ちゃん、やっぱり、この世界のどこかにいるの…?
私は、ベッドから起き上がると、窓を開けた。
涼しい風が心地いい。
ふと、下を見ると、シュカさんの姿が見えた。
『シュカさん、おはようございます!』
『あらあら、真夏さま!おはようございます』
朝からにっこり爽やかな笑顔のシュカさんは、やっぱり春美さんに似ている。
そういえば、皆はどうしてるのかな…?
お母さん、千夏…元気かな…?