とある真夏の物語【完】


『私は…ま…』




そこまで言って、私はハッとする。




……この国では、知らない人に簡単にマカという名前は名乗らないほうがいいかもしれない…





さっきのシュカさんの話を聞いてそう感じたのを思い出した。





『…ま、まなつっていうの…』




『ふ〜ん、まなつ…ね?よろしく、まなつ。』



爽やかな笑みを浮かべるカイに対し、




『こちらこそ。よろしくカイくん』




そう言って私も微笑み返した。





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