Run AwayⅠ・Ⅱ Truth
夜になった。

夜は最も警備が厳しい時間帯だから、暗くなったら目立たない場所でさっさと寝る。

いつもそうしてる。

時計を見ればもう7時。

まだ薄明るいけど、そろそろ休むか。

「ミリア、少し休もう。」


俺が言うと、

「なに?もう疲れたの?弱いわね。」

と言う。

さっきお前を元気付けてやった奴はどこの誰でしょうねー?

「ちげーよ。もう暗いから朝までここで休むぞって意味だよ」

半分起こった口調で、早口でこんなことを言う俺を、ミリアは寝息を立てる寸前までにらみ続けた。


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