女の磨き方
いつものジャージに靴を履き家を出た


違うのは罪悪感を背負った背中が重いだけ


ケンちゃんの家に着くとケンちゃんは入浴中で結菜はテレビを見ていた


「モアちゃん♪」


結菜の顔をみるといつも通りで逆に苦しい


あたしも笑顔になったふりをして会話をする


特に中身のない他愛のない話しだった

ガラガラ
「っあ。モアさん来てたの?」


軽く頷き目線を外す


「賢治…パンツはいてんの?」


ケンちゃんは裸にタオルを腰に巻いてやってきた


正直目のやり場に困る


「へへへぇ」


と調子よく笑って歩くとタオルが剥がれた


「「っあ…」」


あたしと結菜の声がハモってみんなで笑う


「はいてるじゃん…」


満足気にケンちゃんは部屋を出て服を着に行った


「びっくりした」


と結菜が笑った


それからDVDを観たりゲームをしたりしてあたしもケンちゃんも普通通りしていた
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