相合い傘～矛盾の涙

彼氏と幼なじみ

優「何かあったら いつでも言えよ」


愛「ありがとう。いつもホントにありがとね」


校門から見える自動販売機から彼氏の豪が声を掠らせて


豪「おい。行くぞ。何やってんだよ」


愛「うん。今 行くぅ」


優に「じゃあ行くね」と軽く告げて背を向けて行く愛は豪の方へ早歩きする。


朝から雨が降り出していて愛は透明のビニールの傘を差して鞄を手で持ち上げて肩に掛けて突き立って居る豪を傘の下に入れて上げて二人は寄り添って歩き出す。


優（···）


豪「早く行こうぜ。もう我慢できねぇ。ハハハ」


愛「何が？」


豪「下の方に決まってんだろ」


愛「今日はちゃんとゴム持って来たの？」


豪「あっ忘れたというか愛には ありのままの俺を捧げたいからさ」


愛「また始まった。生まれたらどうすんのさ。知らないからね」


豪「任せろって ちゃんと外に出すからよ」


愛「···」


こんな感じの彼氏と付き合って居る人なら解るのかも知れない。


何に一番恐れているかというのは孤独感や空虚感


激しく付き刺さる痛みは自分自身の存在を生かしてくれるもの


和らげば病みになるだけ