ダイスキ。




「ブサミ!ブサミ!ブサミ!」


優美がいじめられていた。


はぁー、ブサイクってある意味忙しいのね。


まぁ、やるか…


「ちょっと!!私の親友になにしてんの!!」


怒鳴る演技をして、男子を殴る。



でも、


「もうちょっと弱くしてください、志織さん。」


―――もちろん本気で殴るわけじゃない。



昨日、入念な打ち合わせをしての本番なんだから。


つまり、男子はいじめる演技、私は助ける演技をしているの。


このことは、私と協力している男子10人しかしらない。


他のクラスメイトと先生には、私を友達思いな優しい生徒と思わせてる。


もちろん、たーくんもその1人。


あっ、もうそろそろ保健室にいかなきゃ。


男子も弱ったふりしてるし…。


「じゃぁね、優美。」

「うん。」


優美にバイバイを言った後、保健室に急ぐ。





< 12 / 38 >

この作品をシェア

pagetop