Deep sea Girl
prologue
女はゆっくりと一定のリズムで赤いカーペットの上をただひたすら歩いた。あるドアの前に立てば「失礼します」と丁寧にお辞儀まで付けてドアを開ける。中に入れば豪華なソファーに腰を下ろした男が1人、テーブルに広がったチェスをつまらなさそうに動かしている。女は構わず彼に近づいた。
「退屈そうですね」
「実際、退屈なんだけど」
「一番偉い神様が何を言うのですか」
「一番偉い神様だからつまらないんだ」
「そうですか」
「この間のゲームはもう終わっちゃったしさ」
「…、」
「で、何しに来たの?」
「新しいリストです、」
そういいミカエラという女性は一番偉いと言われる神様に一枚の紙を手渡した。
「あはっ!、新しいゲーム!?」
「はい、今回の奴ならあなた様も楽しめますかと」
「ふーん」
そういい、一枚の紙を見ながらニヤニヤしだす。
ゲーム リスト
・遠野 奈緒 (17)
・白石 愁也 (17)
・神崎 雅 (18)
・朝岡 莉菜 (17)
・牧原 愛菜 (18) ×
「…さてさて、面白くなりそうじゃん」
にやにやと笑う神様を横目にミカエラはゆっくりとチェスの駒を動かす。
「チェックメイト」
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