Deep sea Girl

「じゃあ、遠野さん、俺が呼んだら入って来てくれますか?」
「分かりました」


そういい、先生が教室の中に入るのを見てそっとため息をつく。なんとかして職員室に着いた、担任は石田賢也、少しなまった喋り方をするのが特徴的でもあった。クラスは3-B組だった。どこぞのドラマを思い出す。それらはこちらの世界にもあるのだろうか?、そう思いながら教室のドアの前に立つ。クラスの中は少しざわついていた。

「遠野さん、入ってきてください」

教室の中から聞こえた相変わらずなまった喋り方の先生。私はドアを開けて中に入る。周りからの視線が痛い。

「…自己紹介して」

「はい、遠野奈緒です、よろしくお願いします」

そういい軽くお辞儀をする。
生徒はみんなポカンとした表情をしていた。自己紹介が簡単すぎるのが原因なのかもしれないが、知ったこっちゃ無い。