SD殺人事件

バタン！！

苦しそうに喉を両手で押さえて立ち上がろうとした磯俣の倒れた音で、さっきまでのワイワイガヤガヤした雰囲気は消え失せた。
「磯俣！」
「えっどうしたん？」
「大丈夫？」
みんながとっさに地ベタに倒れた磯俣の元に駆け寄ったが、磯俣は何の反応も見せなかった。
太ちゃんが、「磯俣！大丈夫け？」と磯俣の肩を揺らしていた。
が、
何の反応も示さない磯俣を見て、「脈は？」と金谷が言った。
「な、ない。死んでる…？」
青ざめた顔で太ちゃんが言うのと同時に、

ピーピー。

単調な機械音が聞こえたのでそっちを見ると、高くんが磯俣の吸いさしのタバコにボタンを押しながら毒物検知機のアンテナを近付けていた。

ピーピー。