[SS]私達親子以上
「本人も出来るだけ入院は嫌だって駄々こねててね。どれくらい前からだっけかな…急に恵から連絡が有ってね」
恵さんから突然渡され聞かされた遺言状と自分の状態
最初はふざけているんだと思ってたらしい瀬戸口さん。
「最近、新しい遺言状を渡しにと近辺報告しにに来たんだよ。若いと言っていたが…こんなに」
そしてベット脇に近付いた。
「バカだな…こんなに若い女母置いてきぼりして、どうすんだよ恵?」
返事は当たり前に帰ってこない。
「瀬戸口さん…親父の遺言って?」
少し涙ぐんでる瀬戸口さんが鞄の中から封筒を2通出した。
「本当は廃棄しなきゃいけないんだけどね…」
1通目を開封した。
「私、高城恵の財産を全て息子浅倉馨に譲る」
今度は2通目を開封した。
「コレは最近渡された新しい遺言状でね。私、高城恵の遺産は茉とその子供(居た場合)と息子、浅倉馨に譲る」
遺産なんて要らないから…恵さん帰ってきてよ。
次の日、通夜がしめやかに行われようとした…。
筈が