[SS]私達親子以上
小雨が本降りになって視界が悪くなってきた。
最悪だ。
「寒っ…」
「高城茉…さん」
この声…。
「…何か?」
「ねえ、本当に遺言状って有ったの?私の事書いてあったでしょ?」
「……」
「ねぇ、恵や馨は貴女にあげるからお金頂戴?」
この人オカシイよ
「2人は物じゃないです。あげるとかの問題じゃない」
「うるさい!!何なの!?18年生活してたのは私よ?ぽっと出の貴女になんか渡さない!」
バックから何かを出した。
「貴女が居なくなったら馨に全部行くから私のものよ」
何を言っても届かないね…。
刺さる瞬間
「何やってんだよ!!」
馨
瀬戸口さん?
ナイフが馨の手の中に握られてて私は突き飛ばされてた。
「茉さん!!大丈夫?」
「帰りが遅いから迎えに行こうとしたら瀬戸口さんが家に来て…」
「手……」
「えっ?」
「血…」
両親が亡くなった日も雨が降っていて車はグシャグシャで大量の血が…。
気を失ってしまった。