[SS]私達親子以上
結局、馨は昨日帰って来なかった。
辞表を鞄に締まって出勤した。
お腹が目立ってるから優先席に座る率が高く今日も座って居た。
電車が駅に停車した瞬間、目に飛び込んできた。
「ぁ~頭いてぇ…!!茉?」
「あっ木村さん、おはようございます」
「あ…え…はぃ…」
動揺してしまった。
し過ぎて電車を駆け降りてしまった。
2人の姿を見たって関係ないのに、何でこんな…。
「何で泣いてんの?」
須藤課長が目の前に居た。
「課…長!?」
「電車に乗り過ごしたら木村が駅から走ってたって訳」
「…何なんですかね私。結局尻軽女だったみたいで…この子にも申し訳ないです。私は最悪な母親です」
「毎日愛されたら感情移入するだろ?毎日同じ事してたら身に付くと一緒だよ」
なんかあってるような違うような?
「誰だって1人じゃ生きてけない。木村は特に人に甘えられないんだから浅倉にだけは甘えてみれば?同じ穴のムジナ同士」
馨はもう、私に対する気持ちは…
「会社行くぞ!部長にどやされる」
と、タクシーを拾った。
それが又、話の種になり“二股女”や
“尻軽女”と言ったアダナが付けられた。
「ちょっ、木村ちゃん大丈夫?顔色悪いよ?」
営業の志田矢さんとの新製品の打ち合わせをしてた最中の出来事だった。
「大丈夫です。昨日韓流ドラマ観てたら夜更かししちゃって」
「今やってる奴でしょ?後引くよね~」
話が反れた。
なかなか良い案が出ずにお昼休憩に
「今日はここまで。明日、又、朝一で宜しくね!」
「宜しくお願いします。良い案が有ったらメールします!」
「分かった。じゃぁね」
志田矢さんが会議室から出てくと同時に床に崩れ落ちる。