[SS]私達親子以上
~馨side~
家出して牧と呑んだとこまでは覚えてる
怒りからか普通ではのまない物まで呑んで記憶が無い。
朝起きたらラブホだった。
「あっ、高城さんお早うございます」
風呂上がりの牧
「俺ら「忘れたんですか?」
禁欲生活が仇となったか。
「なんて、高城さんがたたなかったからしてないです。それに」
浮かない顔をした牧
「“茉”なんて言われながら抱かれたくないですよ。早く仕度しないと遅刻しますよ!」
重症だな
「悪かった」
「謝らないで下さい。誘ったのは私ですから」
好きでしたって言われた。
「木村さん以外見えてないその一途さに惚れましたけど、諦めます」
「かっこいいな牧って…」
「慰めにもならないです」
ラブホを出て駅に向かい電車に乗ったら茉が居た。
顔色が悪いな…
発車のベルが鳴ると同時に電車から降りてしまった。
「木村さん勘違いしましたけど?」
「……」
隣から溜め息が聞こえた。
「意地の張り合いなんて微塵の良いことないし、大の大人がみっともない。幻滅」
おいおい、朝一番に告った奴の言葉には聞こえない。
「言ってくれるな」
それから、須藤課長と出勤して来た茉が話の種になった事は言うまでもない。
朝から新製品の打ち合わせとかで茉と話すタイミングが無く昼休みに。
「浅倉、今日はどこ行く?」
高橋さんがランチの誘いをしてきた。
「あ…俺ちょっ「高城さん、高橋さん!これからランチですか?ご一緒して良いですか?」
「おっ!牧ちゃんじゃん?行こう行こう!お勧めの店がすぐそこに有るんだよ~なっ?浅倉?」
「まぁ」
アソコの定食屋最近行ってないな~。
“今度は皆さんと一緒に…”
行けてなかった。
“ガシャーンッ”
会議室で何が倒れた音が聞こえて振り返ると
村瀬さんと今井さんが会議室に入ってった。
「茉ちゃん!?」
耳を疑った。
「救急車呼んで、須藤課長は?」
馨「今、外にでてる。俺が付き添うから」
村「浅倉、あんた茉ちゃんの何を見てたの?」
今の俺にはキツイ一言だ。