Material Boy

「驚かれないんですか?」


「過去に何かがあったってことで、人を判断したりしません。

 今、どうであるかです。

 彼の才能は、我社にとって必要ですから。

 この通り丸ごと彼の作品ですよ

 素晴らしいと思いませんか?」


仲野は、目を細めて、感動したように大声で叫んだ。


「素晴らしいのはあなたです。

 フェア-が終わったら一度食事してくださ!」


近くにいた人達が皆振り返り二人を見た。

野乃はなんとなく断れない雰囲気になり


「食事だけなら。」


と答える羽目になった。

< 101 / 228 >

この作品をシェア

pagetop