Material Boy

「でしょ、私も初めて見たとき、感動したもの。さあ、入って。」


「知り合いの人のお店なんですか?」


「知り合っていうか、親戚なの。」


いい終わらない内にドアを開けて店の中へ。


「わあ、、かわいい、、、」


中もそりゃあ凝ってて、子供の頃イメージしたお菓子の家そのものだった。


「やあ、いらっしゃい。いちごちゃんいつもの?」

奥から3人を見つけて出てきてくれた店員さんは、

物腰の柔らかい素敵な人だった。


「はい、スペシャルセット三つお願いします。」


にっこり笑って

「了解。」

といった彼を見て、野乃は思い出した。

そういえば聞いたことがある。

ここ、ケ-キも話題に登るけど、それより、

パティシエさんの極上の笑顔が病みつきと評判だった。

なるほど、超がつく色男っぷりだ。
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