Material Boy
「それからありがとう。

 父の前で話を合わせてくれて、

 あなたのこと嫌いだけど、いい人なのは認めるわ。

 今日はこれで帰ってもらえるかしら。明日また話させて?」


「あ、はい、夜分突然お邪魔してしまいすみませんでした。」


さつきがふっと笑ったような気がした。

明日、また牧口さつきは話そうと言った。

明日は会社に来るということだ。

野乃は夜空を見上げて一人でガッツポーズをとっていた。

「やった。」







 
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