Material Boy
「見ないでよ!私の顔なんて忘れたらいいよ」


「忘れるわけないだろ。

 迷ってるんだよ!ホントは連れて行きたい!

 でも、守るって約束したんだろいちごと!

 あいつが戻ったら一緒にまた仕事するんだろ。」


「そうよ。約束した。だから置いていってよ。

 平気だもん。遥火がいなくたって平気。」


「やだよ。俺の大事な恋人だ。愛してるんだ。」


「や…だって…」


「ポケットに隠して連れてく。」



「無理だってば…」



野乃は、ふふっと笑った。


「やっと笑った。」


「もぉ

 めちゃくちゃなんだから。」

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