Material Boy

「あんた、つまんない。」

「は?」

「昨日から思ってたんだけど

 必要なことを機械的にしか言わない。

 感情も、創造性も感じられない。

 大体その顔とセンスどうにかなんない?

 そんなんで、面白い企画ができんの?」


小さい頃から。

『成績優秀でしっかりしてる。』とか、

『正確で、頼りになる。』とか

褒められ、信頼されてて生きてきた野乃にとって、

晴天の霹靂だった。

出会ったばかりの男性に、いきなり駄目だしされたのだ。

しかも、野乃という人格をまるっと否定されたのだ。

センスはまだしも顔まで言及され、

もう立ち上がれないほど打ちのめされた。
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