Material Boy
ふうう、、、、

大きなため息をつく

(あたしは大丈夫、決して負けない)

野乃は気持ちを落ちつけてからトイレを後にした。

  
「ひっ。」

トイレの出口で遥火が待っていた。

「長くね?」

「何でここにいるのが分かったの?」

「匂い?」

「に、匂いなんて、、しないでしょ。」

「あ、日本語あまり細かいとこ分かんないけど、、、感じ?」

遥火の悪びれない態度に、呆れるばかりだ。

「ああ、もういいです。何か用ですか?」

「泣かせた?かなと思って。」

「泣かないです。」

「いちごに怒られた。俺の言い方は直接過ぎるから人を傷つける。

 謝って来いって言われた。」

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