Material Boy
遥火の持ってきたス-ツケ-スを開く。



「き、きゃ~~~~!!!」

悪戯っこのおもちゃ箱のように

色とりどりのものが詰め込まれたス-ツケ-スの中から

腕や骸骨目玉などスプラッタ-なものが転がり出てきた。


「何?」

いちごが覗き込んで、それらを見つけて吹き出した。

「な、何て言う趣味なの~。サイテ-!!」

野乃が転がり出した目玉や本物みたいなサソリを

摘みあげながら涙目になっていた。


「日本になさそうで、一般受けしそうなもの詰めて来てもらったんだけど。

 これは確かに、インパクトありすぎね。

 あ、あたし蜘蛛とか駄目~~。

 あ~、そのス-ツケ-ス閉めて、遥火に任せよ。」



「はあ、でもなんか、デザイナ-のデ-タ-とかが

入ってるとかでファイリング頼まれてたんですけど。」

「いずれにしろ、遥火がいないと仕事にならないから、

 今日は例の企画書仕上げてくれない?

 今回の、企画を提案するときにこっちもある程度の形を作ってしまわないと

 予算の事もあるし、そっち重視でお願いしたいんだけど。」

「判りました。」

こっちもその方がありがたい。

零れ落ちたものを中に戻し、足元にス-ツケ-スは収めた。










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