Material Boy
「ま、どうでもいいけど。どうせ俺のもんだし。」


「ちょっと、どういう意味よ。日本語間違ってるわよ。」


「合ってるだろ?英語でLOVERだろ俺達。」


「違うわよ!!!」


LOVERですって?

野乃は身体を熱くしながら遥火の冗談か本気か判らない態度に

翻弄される自分がつくづく情けないと思った。

遥火の左の目に引き付けられてしまってから、

どんどん遥火の事が気になっている。

恋なんてしないわ、誰も好きになんかならない。

増してこんな男、好きになんて、、、

視線を上げると遥火が顔を覗き込んでる。


「ん?」


左の火の色の瞳が野乃をとらえて離さない。

心臓がドキンドキンと煩い。

これが好きってこと?
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