Material Boy
才能。


天賦の才。


人には色んな才能があるけれど。


この人たちと一緒にいると、自分は酷く無能な気がしてくる。

私だって秀才と言われていた時代がある。

でも、

優等生がもてはやされるのは学生である時だけ、

社会に出てしまえば、学力なんてたいした意味を持たない。

学力なんて中学生程度なもので充分な気がする。

この二人を見ていると、

年齢や、経験でさえ意味のないものに思えてくる。


まだ知り合って間もない滝川遥火

一体いくつの引き出しを持っているのか計り知れない。


エクソシストはまあ、おまけとして、

メイクといい、ア-トといい凡才でないことは一目瞭然だ。


その彼を、何の躊躇もなく旅行先で見出してくる室長。


その室長が平凡な私を此処に置きたがる理由が判らない。


自分にもその才能が何処かにあるのだろうか。


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