Material Boy
映像学科に通う大学生を、会社をしょってたつ器にするために

企画準備室は在るだとすれば、なるほど頷ける。

何故そんな回りくどい事をするのか疑問に思うと、

社長は、それを見透かしたように、

本人はビジネスにまるで興味のないこと、

目下、彼女の目指すところは、一公務員の専業主婦なのだということ。

彼女に、ビジネスの面白さ教え、

会社の中核に添えることが本来の目的なのだと力説された。

たしか、社長にも娘がいたはずなのに、と思い当たったが、

次期社長は彼女と決めているようだった。

 社長室を後にした野乃は、

鳴海いちごが社長になった事を想像してみた、


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