Material Boy
眠れないどころの話じゃない、

熟睡して遥火に起こされる始末。

「しっまったあ、寝過ごした。」

「今日は9時に現地集合だから大丈夫だろ。

 それは営業部の人たち。

 私は会社に戻っていろいろ持っていかなくちゃ。」

バタバタと準備していると、

「野乃そこに座って。」

今日も綺麗にメイクが施され、

髪もくるんと綺麗なカ-ルが作られる。

それはもう毎日の儀式みたいになってて


「OK!急ごう。」

「遥火ごめん朝ごはん作らなくって。」

「コンビニで買えばいいから。」

「うん。」

今日は準備のためポロシャツとジ-ンズ、靴はスニ-カ-。

おかげで全力疾走もOK。

遥火に腕を引っ張られて走る景色は野乃が自分で走るより2倍早く過ぎる。

せっかくメイクしてもらったって、髪作ってもらったって

きっと着く頃にはぐちゃぐちゃね。














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