☆†赤い瞳にご用心†☆




「もう、こんな時間だね」

「腹減ったー」

「たまには、俺が作るよ。璃鶴も食べてくといいよ」




璃鶴は目を輝かせて、うんうん頷いている。




ほんと、このこ可愛いなぁ。
いいなぁ、私もこんな可愛いこになりたいなぁ。
羨ましい。




「ねぇねぇ、今日泊まってもいい? 荷物は持ってるから」

『ダメっ』




突然の璃鶴のお泊り宣言にお兄ちゃん2人が全力で拒否した。




「何でダメなの?」

「凛々、お前のことを思って言ってるんだ」

「唯繰、余計なこと言わないでよっ! ていうーか、何にもしないわよ。ほんと過保護なお兄ちゃんズね」




うーん…本当に今日はよくわからないことばかり、聞く日だなぁ。
すごい量の頭回転に、頭もそろそろパンクしそうだよぉ!




太希お兄ちゃんはご飯を作りながら、こちらをむいていた。




というより、お兄ちゃんの魔法で料理なんて勝手にできてしまう。
はじめは自分で作る気だったみたいなんだけど、璃鶴の宣言を聞いて手が止まった。




「今日、お兄ちゃん達変だよ?」

「そうかい?」

「だって、璃鶴のこと遠回しにだけど、悪く言ってるように聞こえるよ」




と、素直な気持ちを告げたところお兄ちゃん達から溜息がもれた。




「仕方ないな」

「璃鶴、今日は泊まっていいよ。今日は」

「やったっ! 凛々ちゃんのおかげだねー♪」




本日何度目かわからないけど、抱きしめられた。




「お前、調子にのんなよ?!」




唯繰のこの言葉も、もう何回目かな…?




明日のお出かけ…無事おわるといいなぁ。



< 25 / 40 >

この作品をシェア

pagetop