☆†赤い瞳にご用心†☆
「もう、こんな時間だね」
「腹減ったー」
「たまには、俺が作るよ。璃鶴も食べてくといいよ」
璃鶴は目を輝かせて、うんうん頷いている。
ほんと、このこ可愛いなぁ。
いいなぁ、私もこんな可愛いこになりたいなぁ。
羨ましい。
「ねぇねぇ、今日泊まってもいい? 荷物は持ってるから」
『ダメっ』
突然の璃鶴のお泊り宣言にお兄ちゃん2人が全力で拒否した。
「何でダメなの?」
「凛々、お前のことを思って言ってるんだ」
「唯繰、余計なこと言わないでよっ! ていうーか、何にもしないわよ。ほんと過保護なお兄ちゃんズね」
うーん…本当に今日はよくわからないことばかり、聞く日だなぁ。
すごい量の頭回転に、頭もそろそろパンクしそうだよぉ!
太希お兄ちゃんはご飯を作りながら、こちらをむいていた。
というより、お兄ちゃんの魔法で料理なんて勝手にできてしまう。
はじめは自分で作る気だったみたいなんだけど、璃鶴の宣言を聞いて手が止まった。
「今日、お兄ちゃん達変だよ?」
「そうかい?」
「だって、璃鶴のこと遠回しにだけど、悪く言ってるように聞こえるよ」
と、素直な気持ちを告げたところお兄ちゃん達から溜息がもれた。
「仕方ないな」
「璃鶴、今日は泊まっていいよ。今日は」
「やったっ! 凛々ちゃんのおかげだねー♪」
本日何度目かわからないけど、抱きしめられた。
「お前、調子にのんなよ?!」
唯繰のこの言葉も、もう何回目かな…?
明日のお出かけ…無事おわるといいなぁ。