☆†赤い瞳にご用心†☆
「自分で、黙っとけっていったわりには随分はえじゃねぇか」
唯繰お兄ちゃんが璃鶴をからかうように言った。
「別にいいじゃない」
「つまんねぇーじゃん」
などと、なにやら言い合いのような事を始めたお兄ちゃんと璃鶴。
なんだか、お似合いだなぁ……。
「君たち付き合えば?」
太希お兄ちゃんがニコニコ笑っている。
「俺にはそんな趣味ねぇーよ」
「私、だって……!!」
璃鶴は唇を噛み締めて俯く。
この人たちは一体なんの話をしてるんだろうね?
私にはなにひとつ、伝わってこないんだけど?
置いてけぼりなの?
混ぜてくれないの?
「どうして?」
今一瞬、私がそう口にしてしまったのだと思った。
やばいと思って、顔をあげた。
けど、違った…
璃鶴がそう言ったんだ。
「どうして? どうして……!」
突然璃鶴が大粒の涙を零し泣き始めた。