☆†赤い瞳にご用心†☆
「璃鶴、どうしたの?!」
私はどうしていいか、分からなくなり焦っていた。
今まで考えていた負の気持ちも何処かへとんでいってしまうくらいに。
「唯繰…もっと、考えて言葉を発しないと」
「元はといえば、こんな話を持ち出す太希が悪いんだろっ」
何かお兄ちゃん達はもめていた。
観覧車はそろそろ半分くらいに到達しそうである。
「璃鶴、泣かないでっ?」
私はひっしに璃鶴を慰めた。
「何かあったなら、私に話して見て?」
そう言って璃鶴に手を触れようとした時だった、
ーーーーバチッ
今までは確かになかった、みえない壁が璃鶴の周りにできていた。
「触らないでっ!!」
そう言って、私の方を向いた璃鶴の目は真っ赤に光っていた。
「もう、帰りたい」
「まだ、観覧車は半分くらい残ってるから無理だよ? 璃鶴、突然どうしちゃったの?」
「聞かないでくれる?」
そういった璃鶴の声は確かにいつもの可愛い声のはずなのに、とてもつめたくかんじた。
「ご、ごめん」
その後はお兄ちゃん達の小声でなのを言っているのか分からない話し声以外聞こえなかった。
かごから降りたあと、観覧車にとてつもなく長い間乗っていた感覚に陥っていた。