+MYSTIC love+
リビングをどたどた走って、玄関に来た私を見て


「多喜ちゃん、のんびり屋さんなんだから。気をつけていってらっしゃい」


優しく微笑みながら手を振ってくれる母。


(・・・・・・。)



のんびり屋さんは…、多分、母似なんだと思う。


私は駅までの道を、持てる力の限り全速力で走った。
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