うさぎ と くま の物語 (完)
「梨乃センパイ…?落ち着いてください…ねっ?」
私は梨乃センパイの腕をきゅっと掴んで、顔を下から覗き込んだ。
途端、梨乃センパイの目がキラキラと輝いた。
おぉっ?
「…………うさぎ。癒してっ!」
「!」
そう言って、梨乃センパイが私に抱きついてくる。
「わっ、梨乃センパ…!」
私はわたわたと手を動かす。
「―――――また、レズごっこか…?」
「!」
突然聞こえてきた低い声。
この声…!
私はその声の主に顔を向けようとする。
でも…
私の顔はしっかりと梨乃センパイの胸に押さえ込まれてて、それは叶わない。