うさぎ と くま の物語 (完)
心の中で舞い踊っちゃう気持ちの私。
でも…
篠田センパイの視線が梨乃センパイに移ってしまう。
「梨乃。これ、確認しといてもらえる?」
「あーはいはい」
「よろしく」
梨乃センパイを見る、篠田センパイの優しい目。
…………篠田センパイは、たぶん、梨乃センパイのことが好きなんだと思う。
だって、梨乃センパイのことだけ名前で呼んでるし…。
つまり、私にとって梨乃センパイがライバルってことで…
私に勝てるわけがないんだ、これがまた…。