うさぎ と くま の物語 (完)
 

心の中で舞い踊っちゃう気持ちの私。


でも…


篠田センパイの視線が梨乃センパイに移ってしまう。


「梨乃。これ、確認しといてもらえる?」


「あーはいはい」


「よろしく」


梨乃センパイを見る、篠田センパイの優しい目。


…………篠田センパイは、たぶん、梨乃センパイのことが好きなんだと思う。


だって、梨乃センパイのことだけ名前で呼んでるし…。


つまり、私にとって梨乃センパイがライバルってことで…


私に勝てるわけがないんだ、これがまた…。

 
< 16 / 122 >

この作品をシェア

pagetop