こんなかたちではじまる恋
「ちょっと!痛いってば」



そんなあたしは無視して綾野はぐんぐん進んでいく。



そしてあたしの部屋のドアを開け、仲居さんが敷いておいてくれた布団に乱暴に倒される。



「ちょっと!何するの?」

「は?月島さんはスキがありすぎるんですよ」

「意味わかんないっ」

「それとも何ですか?そうやってオトコを誘ってるんですか?」

「そんなわけないじゃない!」

「それはどうかな?あの日もあんな感じで若い男に絡まれてたんですよ?」



あたしの腕を布団に押さえつけて、綾野はあたしを見下ろす。
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