こんなかたちではじまる恋
あんなに激しくキスをしてお互いを求めあったのに、会社ではそれがまるでなかったかのように、あたしたちはいつも通りに仕事をこなした。



ただこの間と違って、あたし自身が望んだこと。
綾野がどうだとか関係ない。
だから余計なことを考えないで仕事に集中することができた。



でも、ふと時間が空くとついつい綾野を目で追ってしまう。



あの指が、肌が、唇が―…



意識するとドキドキしてしまう。
それは、関係を持ってしまったからなのか、それともあたしに特別な気持ちが芽生えてるのか、それはわからなかった。
< 70 / 139 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop