こんなかたちではじまる恋
あたしは定時に上がって、一旦自宅に帰る。


洗濯しておいた綾野のシャツを紙袋に入れた。
あたしもこれを返さなければいけなかったし、ちょうど良かった。



どこかで何かを期待しているようなあたしに言い聞かせるようにそう思った。



時計が約束の時間に近づくにつれ、あたしのドキドキは増していった。



電車に乗り、綾野の住む駅に降り立つ。
< 72 / 139 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop