お婿さんのいない花嫁さん

あっ・・・この低い声・・・

「カズマ君・・・」

やっぱりカズマくんだ・・・。

「えっ??カズマ??この1年とどういう関係なのぉ??」

失礼な先輩は私をギロっと睨むと、甘い声でカズマ君に聞いてきた。

「あぁ~ユイは、俺の彼女だからほっといてくれねぇかな?坂本。」

坂本と言われた先輩は「こいつが?あり得ない・・・」

っていってどこか行ってしまった。

「怖かった・・・」

私はその場にペタって座った。ってかあの先輩なんなの~?初対面だよね!?

「ユイ、ごめんな?俺が早く来れなくて・・・」

「大丈夫だよ・・カズマ君。あっ!帰ろうよ♪」

「おう!!」

私とカズマ君は一緒に校門をでた。

一緒に並ぶの久々だなぁ・・・。

「ユイ」

カズマ君が、ピタって止まった。

「?」

すると、カズマ君は私の耳に口を近づけた。

〃!!

「やっと会えたな。」

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