息が止まるほど愛して欲しい


「おい、冴木!お前状況見ろよ!!杏が頑張ってただろ!?なんで遮るんだよ!天然ボケも大概にしろ!!冴木なんか蒼太がいるから話しかけてもらえてるんだぞ!?」


今までそんなに怒鳴られたことはなかったし、天然ボケなんかじゃなくて遠回しの嫌味は気づかないふりをしていただけだった。


その時は私もかなり幼かったから、さすがに傷つき、涙を溢した。



私はなにも悪くないのに、気づかなかっただけなんだから許して欲しい。
「ごめん…なさいぃ。杏ちゃんごめんなさいー…。」

「ふざけんじゃねーよ!!!お前バカじゃねーの!?泣きてーのは杏なんだよ!!テメェみたいなクズはいなくなればいいんだよ!悪いと思うなら死んじまえ!!消えろ!」

「ごめんなさいぃ!すみませんでした!ごめんなさい、ごめんなさ「瑠花、やめな。クズはあいつらだから。瑠花、帰ろ?」


今思えば、謝ったって意味ないのに。
あのときは必死だった。

蒼太が止めてくれるまで、止まらなかった。
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