神様に私の全部を奪われた。【番外編】
「…えっ、ちょ」
「そんなの、話が終わってからでも構わないだろう?構いませんか、沙優さん」
「え…あ…えっと…」
なんて言えばいいか、迷うように彼女は扇李様をチラリと見ると扇李様はその視線をうけ肩を揺らしながらクスリと笑う
「おい…紫音」
「……?」
「らしくないな。そんなお前は初めてみた…だから、言わせてもらうが、嫌だと言う女を無理矢理従わすのは、よくない」
「………」
「強引なことばかりしていると、せっかくの花嫁に嫌われてしまうぞ」
…あ……扇李様……
「それに、今彼女を連れていかれたら沙優の相手をするものがいない、沙優を連れて来たのはお前の花嫁に会うためだ。痴話喧嘩の話し合いなら我らがいなくなった後にするんだな」
扇李様のその言葉に、数秒間だまり紫音さんはチラリと私をみつめため息をはきながら手を離す
「はぁっ…わかった」
「…あ」
「凜、話しはあとでいい。扇李、行こう」
「…あぁ」
そのまま、紫音さんは歩きだし、それを扇李様は満足したようにみつめると彼女は冷ややかな視線で彼をみる
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