神様に私の全部を奪われた。【番外編】
「ご、ごめんなさい。つい」
「あ、いいんです」
頭をさげるわたしに両手を振りながら、微笑む
「もしかして、凜さん…今日、落ち込んでいたのって…そのことですか?」
「え…あ、はい…」
さすが、同じ女性だからなのか、わかってるんだ…
「その内容、もしかして年齢のことや、子供のこと…とか」
「あ、は、はい」
うそ…そんな細かい内容まで?
「やっぱり、私も隠されていたので、分かります」
「沙優さんも、ですか?」
「はい」
頷き、ふっくらしたお腹を撫でながら苦笑いをする
「ビックリですよね。時間の流れとか、子供から生きる力を貰うとか」
「…はい」
「本当に、神様からしたら当たり前のことなんですけど、人間からしたらそれは当たり前じゃなくて…言わない気持ちは分からなくはないですけど」
「………」
「でも、凜さん。私がこんなことを言うのはいけないかもしれないんですけど…どんなに、知らないことがあって…どうなろうと、隣りには絶対に…紫音さんはいてくれますよ」
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