神様に私の全部を奪われた。【番外編】
しかも、身長も高いし、フウさんと仲がよくなってからは、更にドキドキしてしまい…
急に黙りこむわたしをフウさんは顔を覗き込むように見つめる
「顔が赤い、体調でも悪いのですか?」
「え…あ、いえ!そんなことないですよ!だ、大丈夫です」
そう必死に否定すれば"へぇ"と呟き彼にリードされるように踊りだす
「…」
まだぎこちないけれど、なんとしてでも上手くなりたく
フウさんとの至近距離にドキドキしながらステップを踏むとフウさんは口を開く
「前よりは上手く、なりましたね」
「えっ?…あ、そうですか?」
「えぇ、以前はトールの脚を踏みまくってた」
「…あ」
う…それは、否定出来ない。だって、習い始めたばかりはトールさんの脚を踏んで怒られる
呆れられる、の…繰り返しだったから
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