神様に私の全部を奪われた。【番外編】
「はぁっ…凜」
「………っ」
「参った…そんなこと言わないで欲しい…」
「…え…あっ」
ギュウ―…
腕を強く引かれ、そのまま紫音さんの胸に抱きしめられると、フワッと香る匂い
私の大好きな香り…どうしてだろう、紫音さんに抱きしめられると…涙がでそうになってしまう
「…紫音さんっ」
「凜、私のほうこそ…すまなかった」
「………っ」
「私も…扇李に言われた。凜は不安なんだと…そんなこと、言われて分かるなんて…私はどうしようもない」
「紫音さんっ…」
「キミのことになると、なにも分からなくなってしまう。好きだと言う気持ちが強すぎて…余裕がない」
頭をなで、さらにギュウと抱きしめられる
「ただ、思いが通じただけではダメなのかもしれない」
「…っ」
「今回のことで、なんとなくわかった」
身体を話し、ゴツンと額をぶつけ至近距離で視線が絡む
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